多額の賞金が出る大会が数多く開催される中で、eスポーツの関連市場も急拡大しています。
昨年開催された「The International 2018」という大会では、賞金総額が日本円で25億円を超えています(1ドル=100円換算)。
オランダの調査会社Newzooの推計では、2018年の市場規模は2017年から4割近く増加した模様。
さらに、2021年には2018年から8割程度増加し、市場規模は16.5億ドルに達すると予想されています。
まさに今、急拡大しているeスポーツ市場ですが、eスポーツ関連銘柄と呼ばれる銘柄にはどのような企業のものがあるのか調査してみました。
eスポーツ関連銘柄はどのような業界の企業が参入するのか
eスポーツの関連銘柄の企業は様々な業界の企業があります。
eスポーツ関連の銘柄としては、大会などでプレイされるゲームを製作している企業が最初に思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。
他にも、人気のゲームは複雑な3DCGを多用しているものが多くあり、CPUやGPU(画像処理用半導体)メーカーの他、DRAMメモリメーカーなどの半導体関連企業も候補となるかもしれません。
また、日本のeスポーツ発展の為にスポンサーとなったり、自社にプロチームを持ったりと様々です。
もちろん、自社開発のゲームでeスポーツイベントを開催している企業もeスポーツ関連銘柄となりますし、ゲーム観戦用の場(動画配信を含む)を提供している企業もeスポーツ関連銘柄と言えるでしょう。
スマホゲームバブルにより、ゲーム関連銘柄として業績を伸ばした企業は多数ありますが、今はやや飽和状態にあり、業績寄与に限界が見え始めています。
そのような状態の中、eスポーツはまだまだ成長余地が見込めるコンテンツであり、新規参入によりeスポーツ関連銘柄と呼ばれる企業が今後益々増えてくる可能性が高いと言えるでしょう。
今注目のeスポーツ 関連銘柄はどのような企業があるの?
eスポーツに参入する企業が次々に増え、今後さらに注目されるeスポーツ市場ですが、今注目の企業について知りたい人もいるのではないのでしょうか?
今注目浴びているeスポーツ 関連銘柄を一部ご紹介します。各企業がどのようにeスポーツに関わっているのか、ぜひご覧ください。
3911 Aming
2015年にeスポーツ プロチーム「DeToNator」のメインスポンサーに就任し、既に世界ではメジャーとなっているeスポーツを日本でも発展させようと、上場会社としては早々にeスポーツ市場への参入を決断。
プロチームのスポンサーとしてeスポーツ市場の発展に力を尽くしつつ、eスポーツ競技となるようなゲームの開発を進めるなど様々な方向からeスポーツ事業に取り組む姿勢が伺えます。
他のeスポーツ関連銘柄が比較的大型株であり、余程大きな材料がない限りは動かないと考えられますが、同銘柄に関しては時価総額的にも化ける可能性が高いと言えます。
総合的な判断から、eスポーツ関連銘柄の本命と言えるでしょう。
3659 ネクソン
eスポーツの本場、韓国発祥の企業です。
連結子会社であるNEXON Koreaはeスポーツ事業強化を目的としており、eスポーツ番組の放送会社であるLoud Communicationsと資本・業務提携契約を締結しています。
韓国子会社はeスポーツ番組の放送会社とも業務提携し、観戦環境の整備にも力を入れています。
東京、韓国のゲームショウでも、同社ブースにてeスポーツの催しを行っています。今後も同業界の中心的な役割を果たしていくと期待されます。
9684 スクウェア・エニックス
アーケードゲーム「ガンスリンガー ストラトスシリーズ」において、これまでもeスポーツイベントの開催実績があり、eスポーツ観戦を楽しむ場としてシアターカフェ&ダイニング「STORIA(ストーリア)」を池袋にオープン。
eスポーツ文化の発展にも力を入れています。
9697 カプコン
一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)の設立を受け、「ストリートファイター」シリーズを活用したeスポーツ大会の開催、およびユーザーコミュニティ醸成を目的としたコミュニケーションスペース「カプコンeスポーツクラブ」を、国内でも本格的に参入することを2018年2月に発表しました。
また、米国子会社Capcom U.S.A主催で「CAPCOM Pro Tour ジャパンプレミア大会」を、東京ゲームショウ2018で開催し、急成長を続けるeスポーツ市場において、競技者と視聴者の両方により、eスポーツの魅力を伝えるために貢献しています。
4751 サイバーエージェント
サイバーエージェントはスマートフォンやPCで人気のトレーディングカードゲーム『Shadowverse』を配信しています。
「Shadowverse」はサイバーエージェント子会社のCygames(サイゲームス)より配信されており、サイバーエージェントが配信するゲームだけでなく、他社の対戦型ゲームの大会も開いて同社のサービスであるAbemaTVなどで試合の様子を動画配信しています。
2018年に日本で行われた同ゲームの世界大会は優勝賞金が100万ドルで、国内史上最高賞金額のeスポーツ大会として話題を集めました。
また、サイバーエージェントの別の子会社である株式会社CyberZは、エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ株式会社と、2017年3月より同社が運営するeスポーツイベント「RAGE(レイジ)」において協業を開始することを発表。
「RAGE」は2015年よりスタートしたeスポーツイベントで、「Vainglory(ベイングローリー)」、「ストリートファイターV」、「Shadowverse(シャドウバース)」といったゲームタイトルを採用しています。
さらに国内外の有名プレイヤーを同社のゲーミングチームに加入させ支援を行うという活動も行っていて、かなり積極的なeスポーツ投資を行っている企業です。
eスポーツ関連銘柄まとめ
今回は以下の内容をお伝えしました。
●国内外で多額の賞金が出る大会が数多く開催される中で、eスポーツの関連市場が急拡大している。
●eスポーツ関連の銘柄として、ゲームを製作している企業、CPUやGPU(画像処理用半導体)などの半導体関連企業、eスポーツ発展の為にスポンサー、eスポーツイベントを開催している企業もeスポーツ関連銘柄となる。
●eスポーツはまだまだ成長余地が見込めるコンテンツであり、新規参入によりeスポーツ関連銘柄と呼ばれる企業が今後益々増えてくる可能性が高いと言える。
●今注目のeスポーツ 関連銘柄の紹介。
日本はeスポーツの分野では、世界で出遅れているのが実情ですが、「eスポーツの甲子園」と呼ばれる国内最大級の高校生対抗eスポーツ大会が開催され話題を集めています。
さらに、茨城国体に合わせて「都道府県対抗」大会も実施されます。また、新たな地域活性化策として注目する自治体も増えており、各地でのイベントが開催されるようです。
今後も市場規模がますます拡大するであろうeスポーツ。
どのような企業が参入していくのが目が離せないですね!